その地にある心と向き合う、「杜舞台」 東京展

B104ギャラリーの展示風景。会場には那賀町の環境音も流された(鹿の鳴き声ほか)

体感で味わえる音は展示の重要な要素だ。木のオブジェが水車のようなきしみ音を伝える、西原尚の「きしみ」。手漉き和紙の制作過程の映像音が寄せては返す波の悠久の時間を感じさせる、北田千尋の「波の譜」。これらが印象に残った。

たほは「南芦屋浜コミュニティ&アートプロジェクト」で地域系アートプロジェクトの礎を築いたひとりだ。現在の地域系アートプロジェクトにはその功績の一方、行政の下請け/補完という批判は根強くあり、そのアプローチも都市計画かマーケティング的な手法に傾斜しがちの面もある。これに対し、彼女は「心」という表現の本質を示したと言える。(文・写真=美術・文化社会批評 アライ=ヒロユキ)

◆ 「杜舞台」 東京展
2013年7月6日(土)~7月21日(日)
10:00~19:00 入場無料
アーツ千代田3331 B104ギャラリー/ウッドデッキ
東京都千代田区外神田6丁目11-14 TEL03-6803-2441
参加作家:たほりつこ、柴田悠基、西原尚、望月ゆうさく、中村浩司、前田高輔+尾関美紀、北田千尋

◆ イスア推進会議

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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