健全な森林を育成するには、成長に応じて間引く「間伐」が必要だが、資金や人材不足などで、荒廃した森林が増えている。
文祥堂は、創業100周年を迎えた2012年、ビジネスを通して日本の森林が抱える課題を解決しようと「ニッポン木環(きかん)プロジェクト」を開始。8月には、西粟倉・森の学校と共同で、間伐材の利用を促進するため、KINOWAを立ち上げた。
大量に発生する間伐材の出口には、巨大な市場が必要だ。そこで、文祥堂は広大なオフィスビルの床に着目し、ヒノキの間伐材を利用した床材「ユカハリ・タイル コグチ」を2012年に開発・発売した。
今回販売を開始する「ユカハリ・タイル ワリバシ」は、ワリバシの製造過程に発生する端材を利用した床材で、福祉施設の協力のもと組み立てている。その結果、従来の定価のおよそ半額、1平米あたり7980円まで値下げすることができたという。新たに障がい者の雇用も生み出している。
床を木質化する場合、「捨て張り」とよばれるベニヤの下地を敷いてから、フローリング材を敷くのが一般的だが、この「ユカハリ・タイル ワリバシ」は、タイルカーペットと同じ要領で施工することができ、施工費の削減にもつなげることができる。
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