生態系への依存や影響など自然保護の「質」が企業のあり方を左右する

記事のポイント


  1. 脱炭素がGXで経済政策化したように、生物多様性にも同様の転換が必要だ
  2. 一方、環境保全経費全体に占める生物多様性関連の予算の割合はわずか5%
  3. 生態系への依存や影響など自然保護への「質」が企業のあり方を左右する

脱炭素がGXによって環境政策から経済政策化したように、生物多様性にも同様の転換が必要だ。一方、環境保全経費全体に占める生物多様性関連の予算の割合はわずか5%に過ぎない。生態系への依存や影響など自然保護への「質」が企業のあり方を左右する。(オルタナ総研所長=町井則雄)

2026年4月、令和8年度の一般会計予算が過去最大となる約122兆円で成立した。政府は「責任ある積極財政」の考え方のもと、予算全体にメリハリをつけ、「強い経済」の実現を目指すとしている。

では、その中でサステナビリティ関連予算には、どのような重点配分がなされたのだろうか。

■環境保全経費は昨年比40%増に

環境省が取りまとめている各省庁の環境保全経費を見ると、令和8年度の総額は3兆2835億円となり、令和7年度当初予算の2兆3456億円から約40%増加した。一般会計予算全体の伸びが約6.2%であることを踏まえると、環境関連予算の伸びは際立っている。

環境保全経費は、脱炭素やGXを含む「地球環境の保全」、国立公園の維持や鳥獣被害対策などを含む「生物多様性の保全及び持続可能な利用」、道路環境改善や下水道事業などの「水環境、土壌環境、海洋環境、大気環境の保全・再生の取組」など、7項目に分けられている。

このうち、総額を大きく押し上げているのが、脱炭素やGXを含む「地球環境の保全」である。同項目は昨年度から9452億円増加し、約2.3兆円となった。環境保全経費全体の約7割を占めており、増加分の大半もこの分野によるものだ。

■環境保全の最大の担い手は環境省から経産省に
■生物多様性の優先順位は低いまま
■サステナ経営は自然資源があってこそ

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町井 則雄(オルタナ総研所長)

株式会社シンカ 代表取締役社長/一般財団法人 22世紀に残すもの 理事長/ 株式会社オルタナ オルタナ総研所長/岩手町政策アドバイザー など 1993年日本財団に入会。「日本財団図書館」・「日本財団公益コミュニティサイト『CANPAN(カンパン)』」の企画・開発を行うと共に、企業のCSRの取り組みを可視化するデータベース「CANPAN CSRプラス」の企画・開発に携わる。「世界を変えるデザイン展」、「未来を変えるデザイン展」の企画・総合プロデューサー。日本財団を2016年9月に退職、企業の社会課題解決型ビジネス創出のサポートやCSR支援を行うため株式会社sinKA(シンカ)を立ち上げ、現在に至る。経産省 地域新成長産業創出促進事業審査委員、内閣府「新しい公共推進会議」情報開示・発信基盤に関するワーキング・グループ委員、G4マルチステークホルダー委員会委員、CSR検定委員会 委員等を歴任。著書(共著) 「CSR検定テキスト」 、「企業と震災(木楽舎刊)」 など。

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キーワード: #生物多様性

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