英NGOアースサイトは4月、ファッション大手H&Mやインディテックスの衣料に使用されているBCI(ベター・コットン・イニシアティブ)認証コットンに、ブラジルで森林破壊や土地収奪が関わった綿花が含まれていると発表した。
BCIは世界の綿花生産の約22%を占める、世界最大の持続可能な綿プログラムだ。ブラジルは世界2位の綿花輸出国であり、BCIコットンの最大の生産地でもある。
調査によると、ブラジルのサバンナ地帯セラードで森林伐採が急速に進む主要因の一つが綿栽培で、大手SLCアグリコラとホリタグループを通して仕入れている綿花に、森林伐採により綿畑に転用されたり土地収奪が関与したものが含まれるという。
H&Mは監査で基準違反の証拠は見つからなかったと発表。今年公表した新基準により既にリスクに取り組んでいることや、今後デューデリジェンスの拡大にも取り組むと述べた。
EUでは森林破壊防止規則が発行したが、対象産品に綿花は含まれてない。規則の範囲外の産品でも森林伐採のリスクは今後も重要だ。