[CSR] サントリー、「水と生きる」を森林整備で実践

――水源涵養地は、社有林なのですか。

内貴 社有林ではありません。半分程度は国有林です。あとは県有林や森林組合が持っているもので、個人の私有林はほとんどありません。今、日本全国に17カ所ありますが、それぞれに「100年後には、こういう森になるべきだ」というビジョンを作りつつあります。

そのビジョンを提示して、地主さんと協議をして、我々の目指すビジョンのために必要なことをひとつずつ計画し、それを粛々と、サントリーの資金で実施していきます。具体的には、作業路を作って間伐をする。あるいは、不要な枝を落とす枝打ちをするのがメインです。

――今後の目標は。

内貴 第2フェーズとして、2020年までに1万2000ha(山手線内面積の2倍近く)まで増やす計画をしています。1万2000haというのは、現在、自社で必要な地下水を得る水源涵養地の面積は、節水の努力もあって、6000ha程度で賄えます。

しかし、せっかくならば、社会にお返しをしたいと、1万2000ヘクタールということになったのです。現在の水源涵養地の周辺を拡大していくことを基本しています。

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高馬 卓史

1964年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合情報誌『選択』編集長を経て、独立。現在は、CSR、ソーシャルビジネス、コミュニティ・デザインなどをフォロー中。執筆記事一覧

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