記事のポイント
- ワタミが食品のリサイクルループで生産された鶏卵の提供を開始した
- 店舗から出た食品廃棄物を鶏の飼料にリサイクルし、鶏卵を店舗で提供する
- 食リ法の再生利用事業計画を申請し、認定取得後に取り組みを拡大へ
ワタミが食品のリサイクルループで生産された鶏卵の提供を開始した。店舗から出た食品廃棄物を鶏の飼料にリサイクルし、生産された鶏卵を首都圏の25店舗で提供する。同社は今後、食品リサイクル法の食品リサイクルループ(再生利用事業計画)を申請し、認定取得後に取り組みの拡大を図る。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)
ワタミが実施する食品リサイクルループ(再生利用事業計画)は、店舗で出た食品廃棄物でできた飼料から配合飼料を製造し、その配合飼料で育った鶏の鶏卵を再び店舗で提供するものだ。この鶏卵を「Reエッグ」とし、食の資源循環を進めたい考えだ。
今後、食品リサイクルループの認定に向けて申請を行う。認定は農水相、環境相、厚労相の3大臣が行う。認定を受けると、廃棄物処理法の特例を受けて、食品資源循環(一般廃棄物)の広域での収集運搬が可能となり、再生利用を進めることができる。
事業系の食品ロス量は2022年度で236万トンにのぼり、全体の食品ロス量(472万トン)の半分となる。食品リサイクルループは、こういったロスの活用に弾みをつける。
同社はまず、客とのコミュニケーションを通して、食品ロス自体を無くすことを目指す。それでも出てしまう食品ロスなどは抑制を図りながら、飼料へリサイクルする。