さかなクン「魚の種類だけでなく漁法まで意識して」

魚のイラストを描きながら、海の持続可能性を語るさかなクン
海の持続可能性について語るさかなクン

立教大学ESD研究所(東京・豊島)は7月8日、公開講演会「さかなクンがみたESD」を開催した。今年は、「国連ESD(持続可能な開発のための教育)の10年」の最終年で、11月には名古屋でユネスコ世界会議が開催される。ESDオフィシャルサポーター(文部科学省)であるさかなクンは「海の資源を守るために、魚の種類だけでなく、どのように漁獲されているかまで意識してほしい」と訴えた。(オルタナ副編集長=吉田広子)

講演会では、手書きのイラストを多用したプレゼンや「さかなクイズ」のほか、立教大学ESD研究所の阿部治所長との対談が行われた。

さかなクンは、ウナギやクロマグロ、カツオなどの資源量が減少していることに言及しながら、「『MSC(海洋管理協議会)認証』ラベルなど、持続可能な漁法で獲れた海産物を見分ける方法もある。魚の種類だけでなく、漁法まで意識してほしい」と語った。

さらに、「日本には4200種以上の魚がいて、そのうち食べられる魚は半分。でも、店頭に並ぶのはわずか30種類。ウグイやオイカワ、アイゴといった、おいしい川魚や海の魚はたくさんいる。1年中、同じ種類の魚ばかり食べないで、旬も大事にしてほしい」と続けた。

2006年、米科学専門誌「サイエンス」に、「2048年までに天然の魚介類が壊滅してしまう」という報告が、4年にわたる海洋生物学の専門家らの調査結果として発表された。さかなクンは、「石けんを使うこと、食べ物を感謝していただくこと、モノを大事に使うこと。海の資源を守るためには、この3つが大切」とまとめた。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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