
さいたま市の教習所が、7月14日に超小型モビリティの試乗会を開催した。車両はホンダのMC-β(エムシー・ベータ)。敢えて自動車の運転に不慣れな人を対象にして、新たな交通システムの可能性を探った。(オルタナ編集委員=瀬戸内千代)
会場はファインモータースクールの大宮校。さいたま市が国土交通省の補助を受けて推進している「超小型モビリティ導入促進事業」の一環で、試乗会は21日にも実施する。

さいたま市は、小回りの利く超小型EVで街のにぎわいを創出することを目指している。ホンダは熊本県や宮古島市(沖縄県)でも同車両の実証実験を進めているが、ペーパードライバーや免許取得直後の人を対象とした試乗会は今回が初めて。
MC-βは2人乗りで左右にドアがあり、運転者が乗ったまま後部座席に乗降可。サイドの窓はないが、4輪でバイクよりも安定している。最高速度は時速70キロメートル。全長2.5メートル弱で車庫入れしやすい。
さいたま市環境局の寺村泰明・次世代自動車普及係長は、「軽自動車でも1人乗りのミニカーでもない新しい発想のものだから、多様な人の意見を聞きたい。普通の車は怖いけれど、これなら乗れるという高齢者もいるはず」と語った。