参天製薬、従業員がビデオ通話で視覚障がいの困り事を手助け

記事のポイント


  1. 参天製薬の従業員が視覚障がいのある人たちの支援を実施した
  2. サポートアプリ「Be My Eyes」を通じて、視覚障がい者からのビデオコールに応じる
  3. 初めて実施した2023年には、22言語で約800のコールに対応した

参天製薬は世界視力デーの10月10日、晴眼者の従業員が、ビデオコールを通じた視覚障がい者からのお困りごとを手助けした。同社はこの取り組みを2023年に初めて実施。サポートアプリを提供する「Be My Eyes」と、日系企業として初めて提携した。22言語、約800のコールに対応した昨年の取り組みが好評で、2024年も実施した。(オルタナ編集部・萩原 哲郎)

ビデオコールを受ける支援アプリ
「Be My Eyes」の画面
(写真提供:Be My Eyes)

「Be My Eyes(ビーマイアイズ)」はデンマークの企業が提供するビデオアプリだ。視覚障がい者が支援を依頼すると、利用する言語や時間帯などの情報をもとに、晴眼者のボランティアとマッチングする。

晴眼者はアプリを通じて、視覚障がい者が必要とする視覚補助を行う。たとえば、視覚に障がいのある人は、このサービスを通じて、無くしたものや落としたものを見つけてもらったり、商品ラベルなどの説明を受けたりすることができる。

参天製薬は2023年の世界視力デーに合わせて、ビーマイアイズを体験するイベントを実施。グローバルの社員が有志でボランティア活動に参加し、22言語、約800コールに対応した。実施後のアンケートで利用者・ボランティア双方の満足度が95%を超え、「来年も続けたい」といった声も寄せられたことで、今年も継続して実施した。

ビデオアプリを通じての支援は社員にとっても気軽に参加できる仕組みだ。この提携を担当した参天製薬の従業員で、自らも視覚障がいのあるモハメド・アブディン氏は「スマートフォンがあればいつでもどこからでも短時間で参加できるこのボランティアの形は画期的」だとコメントした。

2014年から不動産業界専門新聞の記者職に従事。2022年オルタナ編集部に。

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キーワード: #ダイバーシティ

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