「ESDの10年」円卓会議、「日本は提案国としての責務を」

10年という一つの節目を迎え、ESDは次のステージに向かうため何をしていくべきか
10年という一つの節目を迎え、ESDは次のステージに向かうため何をしていくべきか

「国連持続可能な開発のための教育(ESD)の10年円卓会議」が9月17日、文部科学省で開会した。議論の内容は11月に名古屋市、岡山市で開催される「ESDに関するユネスコ世界会議」で発表する「ジャパンレポート」に反映される。冒頭で事務局から「日本はESDの提案国であり、取り組みの成果を世界に発信する責務がある」と挨拶があった。(松島香織)

2002年の国連総会で日本は「ESDの10年」を提案し決議された。取り組み期間は2005年から10年で、今年は最終年となる。だが、2015年以降のESDの後継プログラム「グローバル・アクション・プログラム」に貢献し、世界で主導的な役割を担っていくことが求められている。

「ジャパンレポート」の震災に言及した項目に関し、委員から「ESDとの関わりの中で、防災、減災といった記述が必要」といった意見が出た。エネルギーとの関わりや来年3月に仙台で開催される「国連防災世界会議」との連携について、「日本だからこそ発信できる課題」として活発な議論があった。

閉会の挨拶で小澤紀美子議長(東京学芸大学名誉教授、東海大学教授)は、政府や関係者の10年間の取組みを登山に例えて、「リードをして裾野を広げていくことが重要で、上を見ればきりがないが、ビジョンを持つことは大事である」と評価した。

文部科学省
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/09/1351893.htm

ESDユネスコ世界会議直前イベント「ESDフェスタ2014秋 in 東京」
http://www.mext.go.jp/unesco/001/2014/1351942.htm

editor

オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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