世界の温室効果ガスが過去最多、増加傾向に歯止めかからず

記事のポイント


  1. 国連環境計画は、2023年の世界の温室効果ガスが過去最多だったと公表した
  2. 前年から1.3%増えて、571億トンだった。90年以降、増加に歯止めかからず
  3. 世界の平均気温の上昇幅は今世紀中に「最大3.1度」になると警鐘を鳴らした

国連環境計画(UNEP)は10月24日、2023年の世界の温室効果ガス(GHG)排出量が過去最多だったと公表した。前年から1.3%増えて、571億トンだった。報告書によると、世界の総排出量は1990年以降、増加傾向に歯止めがかかっていない。(オルタナ副編集長=池田 真隆)

UNEPが公表した報告書では、2023年の国・地域別のGHG排出量をまとめた。最多だった中国が160億トン、次いで米国(59億トン)、インド(41億トン)、EU(32億トン)、ロシア(26億トン)だった。日本は11億トン(2022年)だった。

世界各国は「パリ協定」に基づき、カーボンニュートラルの目標年を設定した。パリ協定では、気温上昇を産業革命前から1.5度以内に抑えることを目指すが、同報告書では、各国が対策を強化しなければ世界の平均気温の上昇幅は今世紀中に最大3.1度になると指摘した。

M.Ikeda

池田 真隆 (オルタナS編集長)

株式会社オルタナ取締役、オルタナS編集長 1989年東京都生まれ。立教大学文学部卒業。 環境省「中小企業の環境経営のあり方検討会」委員、農林水産省「2027年国際園芸博覧会政府出展検討会」委員、「エコアクション21」オブザイヤー審査員、社会福祉HERO’S TOKYO 最終審査員、Jリーグ「シャレン!」審査委員など。

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キーワード: #脱炭素

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