「サイクリストの聖地」で地域おこし協力隊員募集 愛媛・今治で

愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ「しまなみ海道」は、瀬戸内海を自転車で横断できることから国内外のサイクリストに人気だ。そこで今治市では、サイクリストの観光誘致をテコ入れするべく、このほど「地域おこし協力隊員」を募集する。市内に移住し、英語が話せてスポーツ用自転車に乗れることなどが応募の条件だ。(オルタナ編集委員=斉藤円華)

しまなみ海道を走るサイクリスト(「今治市観光地域おこし協力隊員」案内チラシから引用)
しまなみ海道を走るサイクリスト(「今治市観光地域おこし協力隊員」案内チラシから引用)

瀬戸内海に浮かぶ島々を橋で結ぶしまなみ海道は、自転車で走ると空中散歩のような感覚が楽しめる。

車道左側には自転車の安全な通行を促す「ブルーライン」を設置。さらにサイクリストを対象とした出張修理サービスや宿泊施設なども整えられている。景観に加えて走りやすさ、サービスの手厚さから「サイクリストの聖地」とも呼ばれる。

このため、近年は国内に加えて海外からのサイクリストが増えているが、一方で外国人を案内できるガイドが不足。今回、今治市は総務省が実施する「地域おこし協力隊」の制度を利用して、人材確保に乗り出した。

業務は国内外のサイクリストの受け入れ、市の観光PRと営業、観光イベントの企画および運営ほか。応募は20~50才で、英会話ができ、スポーツ用自転車に乗れること、任命後の市内への移住など、いずれにも該当することが条件。若干名を採用する。

市の担当者は「外国人に英語でしまなみ海道の魅力を伝えられる人を育てるのが目的。ハードだけでなく、ソフトの面でも『おもてなし』を充実したい」と話す。業務の性格上「社交的で地域に溶け込める人に来てほしい」とも。

気になる月給は16万6千円で、雇用期間は嘱託職員のため最長3年。求められるスキルに対して待遇は少々心細い印象だが、「給与以外の面で最大限にサポートしたい」(市担当者)。住居やスポーツ用自転車が無償貸与されるという。

応募締切は来年1月26日(月)。市では13日(土)に都内、1月17日(土)に大阪で募集説明会を実施する。

「今治市観光地域おこし協力隊員」募集案内(PDF)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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