ソーラーパネル製造販売大手のソーラーフロンティアは16日、熊本・八代で、国産の木材による架台を用いたメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設に着手したと発表した。国内で木製架台によるメガソーラーは少なく、同社では初。5月末の発電開始を予定している。(オルタナ編集委員=斉藤円華)
■金属並みの耐久性 解体後も木質燃料等に
発電所は同社と日本政策投資銀行が共同で設立した「SFソーラーパワー」が八代市内に設置するもので、発電出力は1400キロワット。木製架台は発電施設全体の約2割に導入する。架台に使用する国産材は、木材保存技術で強みのあるザイエンス(東京・丸の内)が加工処理を行い、腐りや塩害に強いという。


耐久年数は20年を想定し、ソーラーフロンティア広報は「金属架台と同等」と説明。塩害への強さや、熱伝導率が低いことにより炎天下でも熱くなりにくい点を評価した。国産木製架台の使用は同社初。そのため同社では今後、安全性や耐久性を検証し、結果が良好であれば使用を拡大する可能性もある、としている。
今回、国産木製架台の導入に当たっては林野庁の助成事業「地域材新規用途導入促進」から助成を受けた。