この激しい社会の変化に企業・組織はどう対応すべきでしょうか。ご当地キャラのような身近な事例に、「経営感度を磨く 社会の読み方」の多くのヒントがあります。ご当地キャラは「みんなで学ぶ時代」に関係者が協働できる地方創生のためのプラットフォームです。(株式会社伊藤園 常務執行役員=笹谷秀光)
■ あわ神とあわ姫の物語

©淡路市 承認番号 第140003号
瀬戸内海の淡路市では、伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)もあるので、古い神話にあやかった「あわ神(じん)とあわ姫」という淡路市が作ったご当地キャラクターが大活躍しています。あわ神とあわ姫の間に双子のお子様を誕生させたり、お子様の名前を公募したり、メディアを含めてみんなで盛り上がっています。このようなほほえましい事例にも社会を読み解くヒントがあります。
あわ神は、国生み神話の「イザナギノミコト」をイメージし、明石海峡大橋の帽子をかぶり、腰には線香の刀をさしています。双子のお子様の名前は、「なぎ」ちゃんと「なみ」ちゃんに公募で決まりました。なぎちゃんは頭に「たこ」、なみちゃんは「オレンジ」とご当地名物をアピールしていますね。
もともと淡路市の観光大使でしたが、お子様も生まれたので、今度は、あわ神とあわ姫が「婚活」の神様にもなって、淡路市主催の「婚活バーべキュー」に登場して大活躍です。バーべキューでは、ご当地名産のたまねぎも出ます。
■ 「具1グランプリ」の共感力
「B1グランプリ」というB級グルメの祭典が有名になりましたが、淡路市では「具(ぐー)1グランプリ」というイベントにも力を入れていて、そのアイデアは並大抵ではありません。