■ 「まち・ひと・しごと創生」のプラットフォーム

「ご当地キャラ」はもともと地方自治体のシンボルキャラクター的なものでしたが、「ゆるキャラグランプリ」(第二回からゆるキャラサミット協会主催)により運動が盛り上がってきました。「ゆるキャラ」は「ゆるいマスコットキャラクター」の略で、この言葉はみうらじゅん氏と扶葉社が商標登録しています。
2010年の第一回グランプリでは、滋賀県の「タボくん」(携帯投票部門)と彦根市の「ひこにゃん」(記名投票部門)が優勝。商業的にも成功して注目され始めたのは、「ひこにゃん」あたりからかもしれません。第二回は「くまモン」(熊本県)で、その後「バリィさん」(今治市)、「さのまる」(佐野市)、「ぐんまちゃん」(群馬県)と続いています。グランプリ効果もあり、ますます地域が活性化しています。
ご当地キャラの管理主体は、県、市町村、観光協会などの団体、私企業や個人に分かれます。使用許諾には有料、無料があり、商標登録に関しても登録済み、未登録などバラバラです。
「くまモン」は、県が管理し、県産品の推進や県のPRへの寄与が要件で、使用料は無料ですが登録が必要です。利用許諾数は1万5000件を突破、2013年の関連商品の年間売上高は約449億円と発表され、海外進出も果たし、最も経済的に成功している事例です。

2014年末に地域活性化のための「まち・ひと・しごと創生法」が成立し、これを契機に更なるアイデアが誘発されることが期待されます。まち・ひと・しごと創生には、幅広い関係者が協力して知恵を出すべきです。そのためには、たとえば、ご当地キャラのようなソフト面での連携の基盤としての「プラットフォーム」も有効です。