「次世代にインスピレーションを」持続可能な東京五輪テーマにシンポジウム

■「震災復興なくして五輪なし」

自然エネルギー財団副理事長の末吉竹二郎氏は、東京五輪の役割と責任について「将来にどのようなレガシー(遺産)を残せるのか」と提起。「日本は温暖化ガスの排出削減を国内外に示すべきだ。ところが世界では太陽光と風力の発電規模が5億キロワットに達しているのに、日本は世界の自然エネルギー改革から乗り遅れている。世界から目を背けるのではなく、世界に向けた共感性をどう築くかがが課題」と話した。

末吉氏はさらに「(震災の被害を受けた)東日本の復興がないままにオリンピックだ、とはしゃいではいけない。金メダルの数、大会種目、おもてなしだけで東京五輪が済まされないのは当然だ」と述べ、東京五輪の開催が震災からの復興に対しても責任を負っているとの考えを示した。

日本エシカル推進協議会の山本良一代表は「エシカル五輪」を提案。ロンドン五輪の金メダルを1.2倍した個数に必要な金の量を約5.8キロと試算し、「使用済み携帯電話を17.5トン回収すれば調達できる量だ。また、選手の服もエシカルなものを使用すべき」などと述べた。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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