記事のポイント
- リテラシーの高いZ世代の多くは「広告である時点で信頼できない」と考える
- 全国のZ世代を対象にしたアンケートで半数近く(47.9%)がそう答えた
- アンケートでは購買意欲が下がる広告の特徴も明らかになった
Z世代向けのマーケティング会社、僕と私と(東京・渋谷)はこのほど、全国のZ世代(15~27歳)を対象にSNS広告に関する調査を行った。調査の結果、半数近く(47.9%)が「広告である時点で信頼できない」と答えた。購買意欲が下がる広告の特徴も明らかになった。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

今回の調査は全国のZ世代3000人を対象にインターネットでアンケートを実施した。調査の結果、30.2%のZ世代がSNSをきっかけに商品を購入したことがあると答えた。
広告を見て商品を購入したことのあるSNSについては、Instagramが1番多く、17.2%だった。次いでYouTubeが13.4%、TikTokが10.3%と続いた。LINEやXは10%を割った。購買に対する広告の影響度は比較的少ないことが分かった。

SNS広告をきっかけに商品を購入した経験のあるZ世代500人を対象にした調査も行った。「広告っぽさ」を感じる投稿を見た場合、「購買意欲が高まる」と答えたのはわずか14.6%で、「購入意欲が少し下がる」「購入意欲が完全になくなる」と答えたのは43.4%に及んだ。
Z世代が「広告っぽさ」を感じる要素としては、「インフルエンサーが不自然に商品を紹介しているもの」が41.6%でトップを占めた。次いで、「急に割引やキャンペーン情報を押し出すもの」が35.6%、「企業アカウントが投稿しているもの」35.4%、「PRや広告表記があるもの」35.0%だった。
では、Z世代向けのSNS広告を考える際にどのような点に気をつけるべきか。調査を行った僕と私とは下記のように指摘した。
「インフルエンサーの紹介の仕方によって広告っぽい印象を与えてしまうことになるようです。企業がインフルエンサーにPRを依頼する場合は、十分な検討が必要になるだけでなく、場合によってはユーザーの関心を集められず、逆効果になってしまう可能性も考慮する必要があります」
「割引やキャンペーン情報など、ユーザーにとってはメリットとされる内容も、見せ方次第では不信感につながってしまうので注意が必要になりそうです」