記事のポイント
- SBTiは4月29日、温室効果ガスの削減に関して新たなルールを打ち出した
- 従来は一律で削減率を定めていたが、企業ごとに目標を定められるようにした
- 今回の改訂によって、削減に向けた「実行力」が問われることになる
企業の温室効果ガス削減目標を認証する国際イニシアティブ「SBTi(サイエンス・ベースド・ターゲット・イニシアティブ)」は4月29日、温室効果ガス(GHG)の削減に関して新たなルールを打ち出した。従来は原則業種を問わず、年率4.2%の削減を求めていたが、新たなルールでは過去の削減実績を踏まえて削減計画を立てられるようにした。今回の改訂によって、単にSBT目標を掲げるだけでは評価されず、削減に向けた実行力が問われることになる。(オルタナ輪番編集長=池田真隆)

SBTiが改訂したのは、「ACA(アブソリュート・コントラクション・アプローチ)」と呼ばれる削減手法だ。日本語では、「絶対量削減アプローチ」と呼ぶ。ACAは、多くの企業がSBT目標を設定する際に主要手法として採用する。
今回の改訂の最大の特徴は、「これまで実際にどれだけ削減してきたか」を重視した点にある。従来のACAでは、1.5℃シナリオとの整合を図るため、企業に対して年率約4.2%の削減を求める考え方がベースとなっていた。基本的には全企業に共通の削減率を求めていた。
■脱炭素先行企業から「不利になる」という声も
■改訂するも1.5℃目標そのものは変えない
■オフセット依存や削減の「先送り」は不利に

