同性婚の法制化求め、ラッシュがLGBT議連に要望書届ける

記事のポイント


  1. ラッシュジャパンが同性婚の法制化を求める要望書をLGBT議連に提出した
  2. 同性婚を巡る訴訟では高裁で違憲判決が続いている
  3. しかし、立法化に向けた議論は依然として進んでいない

英国発のナチュラルコスメブランドLUSH(ラッシュ)の日本法人ラッシュジャパン(神奈川県愛川町)は11月27日、同性婚の法制化に向けて国会での審議を要求する要望書を「LGBTに関する課題を考える議員連盟」(LGBT議連)に提出した。同性婚を巡る訴訟では高裁で違憲判決が続いているものの、立法化に向けた議論は依然として進んでいない。(オルタナ輪番編集長・吉田広子)

ラッシュジャパンは、同議連に要望書を提出した
ラッシュジャパンは、同議連に要望書を提出した

法律上の性別が同性であるカップルの婚姻を認めない民法や戸籍法の規定は違憲だとして、各地で「結婚の自由をすべての人に」訴訟が起きている。東京高裁や札幌高裁など高裁では違憲判決が相次ぐ。11月28日には東京高裁で東京二次訴訟の判決が予定されている。

そうしたなか、ラッシュジャパンは今夏、全国各地にある78店舗や署名サイトで、「結婚の自由をすべての人に」キャンペーンの第3弾を実施した。その結果、4万件を超える賛同の声が集まった。

LGBT議連は2015年3月に設立した超党派の議員連盟で、与野党の国会議員が参加している。ラッシュジャパンは、Marriage For All Japan(マリッジ・フォー・オール・ジャパン、東京・港)とともに、同議連に要望書と賛同の声を提出した。

ラッシュジャパンの小山大作PRマネージャーは、「2019年に訴訟が始まり、原告は声を上げ続けている。FNN世論調査(2023年)によると、全世代の7割以上が同性婚の法制化に賛成していることが分かっている。しかし、いまだに同性婚の法制化は実現していない」と話す。

「企業は、より良い未来をつくる社会の構成員だ。だからこそ、原告や支援団体だけでなく、国民の声を届ける責任があると考えている。婚姻の『平等』を実現するため、一国も早く国会での審議が始まることを期待している」と続けた。

LGBT議連の総会では、要望書の提出を受けて、岩屋毅衆院議員(自民党)は「思いをしっかりと受け取りたい」と応えた。

yoshida

吉田 広子(オルタナ輪番編集長)

大学卒業後、米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。日本に帰国後の2007年10月、株式会社オルタナ入社。2011年~副編集長。2025年4月から現職。執筆記事一覧

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キーワード: #ジェンダー/DE&I

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