フランスのアタル新首相34歳は、次期大統領候補の逸材か

記事のポイント


  1. フランスで34歳の歴代最年少の首相が誕生した
  2. 任命は欧州議会選挙で極右政党に対抗するためでもある
  3. ゲイであることを公表する首相をLGBTQ団体は歓迎している

34歳のガブリエル・アタル氏が1月9日、歴代最年少の仏首相に就任した。現地メディアは若い首相を据えることで、マクロン仏大統領が勢力挽回を図ったと見ている。同氏はゲイであることを公表し、LGBTQ団体はフランス初のゲイの首相の誕生を歓迎している。(在パリ編集委員・羽生のり子)

フランスの首相に就任したガブリエル・アタル氏(2022年6月撮影)(C)European Union
フランスの首相に就任したガブリエル・アタル氏(2022年6月撮影)(C)European Union

ガブリエル・アタル首相はパリの裕福な家庭に生まれ、高校まで有名な私立の名門校「エコール・アルザシエンヌ」で学んだ。パリ政治学院を卒業し、2012-2017年、オランド政権下で保健大臣官房に務めた。

10年間社会党員だったが、2016年にマクロン氏が創立した政党「前進!」に加わり、2017年に国民議会(下院)議員に初当選した。その後29歳で歴代最年少の閣僚となり、2023年7月から首相になる直前まで教育相を務めた。

国民議会議員になりたての頃、政治経験のない与党の新米議員たちを尻目に弁舌をふるい注目を浴びたという。マクロン大統領の忠実な側近で、2027年の仏大統領選でマクロン氏の後継者として立候補する可能性がある。

(この続きは)
■支持を伸ばす極右に対抗する目論見か
■教育相時代には「アバヤ」の着用を禁止

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hanyu

羽生 のり子(在パリ編集委員)

1991年から在仏。早稲田大学第一文学部仏文卒。立教大学文学研究科博士課程前期終了。パリ第13大学植物療法大学免状。翻訳業を経て2000年頃から記者業を開始。専門分野は環境問題、エコロジー、食、農業、美術、文化。日本農業新聞元パリ特約通信員、聴こえの雑誌「オーディオインフォ」日本版元編集長。ドイツ発祥のルナヨガ®インストラクター兼教師養成コース担当。共著に「新型コロナ 19氏の意見」(農文協)。執筆記事一覧

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キーワード: #ジェンダー/DE&I

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