明治が「カカオデニム」開発、カカオ豆の種皮をアップサイクル

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記事のポイント


  1. 明治はカカオ豆の種皮をアップサイクルした「カカオデニム」の商品化を発表した
  2. カカオ豆の種皮は、世界で年間約50万トン規模が発生するとされる未活用資源だ
  3. カカオを丸ごと活用することで、環境負荷低減と新しい価値の創造を目指す構えだ

明治はこのほど、カカオ豆の種皮をアップサイクルした「カカオデニム」の商品化を発表した。チョコレート製造工程で取り除かれるカカオ豆の種皮は、世界で年間約50万トン規模とされる未活用資源だ。カカオを丸ごと活用することで環境負荷の低減と新しい価値の創造を目指している。(オルタナ編集部・川原莉奈)

カカオ豆の種皮をアップサイクルした素材「カカオデニム」を商品化した

明治は、デニム製品などのOEMを手掛けるドアーズ(東京・渋谷)とともに、カカオ豆の種皮をアップサイクルした新素材「カカオデニム」の開発を進めてきた。

アパレルブランドのシンゾーン(東京・渋谷)が、この「カカオデニム」を使った「カカオデニムコレクション」を3月末に発売した。

チョコレート製造の過程で取り除かれるカカオ豆の種皮は、世界で年間約50万トン規模が発生するとされるが、その多くが有効活用されていない。

カカオ豆の種皮(カカオハスク)

同社はこうした課題に着目し、種皮を原料とした「カカオバイオプラスチック」を開発した。この素材から製造した繊維と綿を組み合わせ、二層構造の糸として加工することで、デニム生地に求められる強度と加工性の両立を実現している。

完成した生地は、従来の綿100%のデニムに比べて軽量で柔らかく、乾きやすいという機能的な特長も併せ持つ。

綿100%のデニムと比べて軽くて柔らかく、乾きやすい

さらに、環境負荷の低減にも徹底してこだわった。

染料には有害なアニリンを含まないインディゴを使用し、ボタンやリベット(ポケットの縁の金属パーツ)にはリサイクル可能なアルミ素材を採用した。洗い加工における排水量削減にも取り組み、従来の綿デニムと比較して製造工程でのCO2排出量を約8%削減できる見込みだ。

同社は、カカオを丸ごと活用する「ひろがるカカオ」の取り組みを通じ、今後も環境負荷の低減と新たな価値の創造を図り、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。

kawahara

川原莉奈 (オルタナ編集部)

早稲田大学理工学部卒業後、大手自動車関連メーカーで7年間勤務。その後、「全く異なる世界を見てみたい」との思いからフリーランスに転身。ファッション・ライフスタイル系のWebメディアでデスク、エディター、ライターを務める。2023年からは、並行してNPO法人にてWebデザインや広報を担当し、社会課題への関心を深める。ライターとしてのモットーは「複雑なテーマを整理し、シンプルに伝えること」。

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