電気を選べるのは企業も同じです。そしてイケア、アップル、グーグル、マイクロソフトなどのグローバル企業は相次いで、使用電力の全てを自然エネルギーにすると宣言しています。自然エネ100%を目指す企業組織「RE100」も結成され、ネスレ、ユニリーバ、SAPなど50社が参加しています。

米ハワイ州は2045年までに自然エネルギー100%を目指す新たな法律が成立しました。州の発電事業者は2020年までに30%、2040年までに70%、2045年までに100%に電力を再エネから供給することが義務付けられました。

昨年12月のCOP21でも、さらなる低炭素社会を目指すための道筋として自然エネルギーの活用が明確に位置付けられました。

日本政府もエネルギー基本計画で「自然エネルギーのシェア13.5%(2020年)、約20%(2030 年)」という目標を掲げましたが、原発政策との関係から、必ずしも自然エネルギー推進になっていないとの疑念がぬぐえません。

オルタナ29号の第一特集「エネルギーと民主主義」(2012年6月発売)では、阿部守一・長野県知事が「自然エネルギーで『地域の自立』を」と題して、エネルギーの自立・分散による地域振興を訴えました。

金子勝・慶應義塾大学経済学部教授も「中央集権はエネルギーから変わる」と題して、エネルギー構造の「創造的破壊」が地方と新産業に活力を与えるとの見方を示しました。

このように、エネルギーと民主主義は深い関係にあります。どの電力会社を選ぶかは、実は民主主義における、皆さんの「一票」でもあるのです。最後にもう一度だけ問いかけます。「安さだけで電気を選んでよいのでしょうか」。(オルタナ編集長 森 摂)

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