台風被害から約3週間、岩手県岩泉町からのメッセージ

台風10号で大きな被害を受けた岩手県岩泉町。水道や電気、道路は地域の方および各方面の懸命な努力で復旧しつつありますが、現在も300人以上が避難所に避難されています。高齢者世帯が多いため、片付けが困難でボランティアも不足している状況です。

そのような中、昨年まで岩泉町で精肉店「モーとんふぁみりー」を営み、現在は東京で岩泉町役場から業務委託で「岩泉町と東京をつなぐ」仕事をしている穴田光宏氏が被災地の状況を報告するとともに、支援を呼び掛けています。(一般社団法人RCF=荒井美穂子)

工房のあった建物の内部
工房のあった建物の内部

<以下、穴田光宏氏からのメッセージ>

先日の台風10号で、モーとんふぁみりーのあった岩手県岩泉町は多くの犠牲者と甚大な被害が出てしまいました。実は連日ニュースで流れました9人の犠牲者が出たグループホームは、モーとんふぁみりーの工房から歩いて3分程度のところにありました。

テレビで流れた光景はまさに昨年6月まで私が働いて、暮らしていた場所そのものでした。日々入ってくる情報に、知り合いの安否や孤立状態などを聞き、心穏やかではいられませんでした。

現在は実家のある東京に戻りまして、岩泉町と東京をつなぐ仕事を中心に、役場から業務委託を受けておりました。今、岩泉の人々のために東京でできることは何か、そう考え、9月11日から岩泉入りをしています。

昨年までハム、ソーセージを作っていた工房は見るも無残な姿になっていました。工房のすぐ裏を流れる小本川が氾濫し、窓には大きな流木が刺さり、床には泥が蓄積し、室内のすべての棚や机、イスが流され、建物の下流側となる工房側に押し付けられている状態でした。

もちろん工房だけではありません。工房周辺の乙茂(おとも)地区は多くの家が濁流の直撃を受け、見るも無残な姿になっていました。また同じ岩泉町内の安家地区、小川地区、小本地区などでも多くの人が家を失っています。とりわけ小本地区は大震災からの立ち直りがようやく見えてきたところへのカウンターパンチでした。

僅かで構いませんので、岩泉の被災者に温かいお気持ちを頂ければと思います。下記の義援金は岩泉町を通じて全額被災した方に配分されます。

・岩手銀行 岩泉支店(店番044)普通預金2040893
岩泉町災害義援金 岩泉町長 伊達勝身

・北日本銀行 岩泉支店(店番032)普通預金7030542
岩泉町災害義援金 岩泉町長 伊達勝身

・クレジットカードの方はこちらから(Yahoo!ネット募金)
2016年台風10号 岩泉町災害義援金
http://donation.yahoo.co.jp/detail/5088001/

※義援金以外の形での岩泉町・久慈市等への支援について検討中の企業のCSR/CSV部門の方がいらっしゃいましたら 一般社団法人RCF 担当 荒井美穂子(arai(a)rcf.co.jp)までご連絡ください。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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