
北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)は、1月28日、都内でシンポジウムを開催した。テーマは「Breakthrough-デザイン&テクノロジーで未来を突破する」で、IoTやAIが急速に人々の生活に入り込んできた社会で、「デザイン」や最先端科学技術はどのような未来を描けるのか議論した。JAISTの研究者や、前刀禎明・元アップル米国本社副社長 兼 日本法人代表取締役や、脳科学者の茂木健一郎さん、ジャーナリストの福島敦子さんらが登壇した。(オルタナ編集部=松島 香織)
前刀禎明さんはアップルの世界戦略の策定とマーケティングに大きく関わり、その後、リアルデイアを設立した。セルフ・イノベーションプログラムや五感を高めるワークショップを提供したり、日常生活の中で創造的知性を磨くアプリを開発している。「『本質』を見抜く力―既成概念を突破し未来を切り開く―」と題して講演し、「新規事業の話をしても役員は市場規模がどのくらいかを聞いてくる。前例踏襲は楽だが、それではイノベーションは生まれない」と熱く語った。
JAISTの丹康雄教授は「ICTからみた未来」と題して、自身が研究しているホームネットワークについて話した。AIは安全性の担保の為、人間と同じ目線で理解させることが必要であり、シンギュラリティ(Singularity:人工知能が人間の能力を超えることで起こる出来事)がある時代だと話した。