
「伝統工芸はいまや絶滅危惧種だ」と言う英デザイナーのセバスチャン・コンラン氏が、岐阜県の伝統工芸技術への協力を始めた。パリで1月20日から24日まで開催された世界有数のデザイン見本市で、岐阜県の伝統工芸企業が作った和紙、家具などのデザインを発表した。地元企業の世界進出を後押しする岐阜県庁がコンラン氏に製品を見せに行き、質の高さに驚いたコンラン氏が提携を快諾したことから協力が実現した。(羽生 のり子)
世界中からバイヤーが来る見本市「メゾン・エ・オブジェ」の岐阜県とコンラン氏の共同ブースには、和紙の文具、和紙の照明具、家具、刃物、陶器の37点が並んだ。2015年8月に岐阜県に来たコンラン氏は、紹介された40社から「この技術と自分のデザインなら世界で勝負できる」と思った10社を選んだ。
見本市に来たコンラン氏に、協力の意図を聞いた。