
ニュージーランドの大手ビールメーカー、DBブリューワリーズ(本社オークランド)は2月下旬、海岸浸食対策として、空き瓶のガラスをリサイクル利用した砂を開発したと発表した。建設業で使う海砂の採取を減らすことが目的。世界の海岸部の3分の2では過度な海砂の利用で海岸浸食が起こり、生態系破壊や自然災害の拡大を引き起こすとされている。(クローディアー真理)
BDブリューワリーズが海砂の代わりにと、ビールの空き瓶を用いて作り出した砂が「DBエキスポート・ビアボトル・サンド」。空き瓶1本で約200グラムの砂ができる。2タイプあり、1つは、ガラスを1粒0.4から1.1ミリにまで粉砕し、砂にした。ゴルフ場のバンカー、パイプ敷設時の敷き込み、競技場の芝生造成などに活用することができる。
もう1つは、コンクリートに配合するのに適した代用砂だ。空練りコンクリートの製造・販売を手がける国内大手企業の協力のもと、現在も開発が続けられている。2、3ヵ月中に、このサステナブルなコンクリートは市場に出荷される予定だ。