世界最大の海運業者A.P. モラー・マースク社(本社・コペンハーゲン)は2050年までにCO2排出量をネットゼロにする「カーボンニュートラル」にすることを宣言した。フィナンシャル・タイムズ紙が12月5日、報じた。(オルタナ編集部)
現在、コンテナ船の80%は重油を使っており、世界のCO2排出量の3%を占める。
マースク社は、海上輸送の約5分の1のシェアを持つ海運業者だ。同社はエンジンメーカー、造船会社から技術開発事業者までサプライチェーン全体で取り組みを進め、2030年までに「カーボンゼロ船」の運行を目指す。
実現には、バイオ燃料、水素、電力、太陽光や風力などさまざま技術開発を組み合わせる。
ソーレン・トフトCOOは「2050年までにカーボンニュートラルを達成するには、次の10年でブレークスルーが必要だ」と述べている。
マースク社は年間3600万トンのCO2を排出しているが、2007年に比べコンテナ1台あたり46%の削減を達成した。カーボン・オフセットを使わない方針も表明している。