■「なぜ自分だけが生き残ったのか」
シンガーソングライターのより子さんは、卵巣腫瘍を患い、2歳から5歳まで入院していた。5歳で退院し、12歳まで外来での通院が続いた。
より子さんは「小児がんは当時、助からないといわれる病気だった」と振り返る。より子さんは自身が退院した後も、一緒に入院していた友人に手紙を送り続けていたという。しかし、ある時、一緒に闘病していた友人たちは亡くなり、送ったはずの手紙が棚に仕舞い込んであることを知った。
「何で自分だけが生き残っているのだろう。はじめは自分が生きていることに罪悪感を持った。そこから生きている意味を考えるようになり、生きる意味を音楽で伝えたいと思うようになった」(より子さん)
小学6年生の榮島四郎くんは、3歳のときに脳腫瘍に罹患した。榮島くんは小児がんを患った米国の少女がレモネードを売って寄付を募った話を知り、2016年に「みんなのレモネードの会」を立ち上げた。
レモネードスタンドを出店するほか、絵本「しろさんのレモネードやさん」や紙芝居「ぼくはレモネードやさん」を制作するなど、小児がんへの理解とレモネードスタンドへの協力を呼び掛けている。
■小児がん支援、寄付もボランティアも