NEXCO東日本、「高福連携」でSDGsに貢献

■除雪作業をきっかけに地域連携進む

鶴岡管理事務所で社会貢献活動の初期から関わる奥山彩さん

同事務所で社会貢献活動が始まったのは2013年1月。東日本大震災で福島県南相馬市から鶴岡市に避難してきた人たちの住まいの除雪作業が最初の活動だった

開始当初から活動に関わっている同事務所の奥山彩さんは、「会社として被災者を支援しようという機運があり、鶴岡でできることを考えた。鶴岡市ボランティアセンターに相談したところ、南相馬市からの避難者が、地元の雪と異なる雪の扱いに困っているという話を聞いた。そこで除雪作業を行うことになった」と振り返る。

「いなほ作業所」の施設利用者らと、櫛引PAでの花壇整備(春~秋の年2~3回)と雪灯籠づくり(毎年2月)を行ってきた。「かたぐるま」は、長年にわたるNEXCO東日本との連携関係から、道路の美化や保全に大きく貢献しているとして、2018年8月10日の「道の日」に日本道路協会から道路功労者表彰を受賞した。

同事務所の佐藤文雄総務担当課長は、「普段は障がい者の方と接する機会がないので、この活動は貴重。デスクワークばかりなので、体を動かすとリフレッシュにもなる。社員にとっても楽しみな活動」と語る。

訪れる人を癒す「無事カエル」。櫛引PAの目玉として、インターネット上でも有名だ

もう一つ特徴的なのが、櫛引PAの名物「無事カエル」の取り組みだ。ドライバーの安全を願って折られたこの「無事カエル」はだれでも自由に持ち帰ることができる。投書箱(ハイウェイポスト)には「無事カエルに癒される」、「無事カエルのリピーターです」といった声も寄せられる。

佐藤文雄総務担当課長は、「全色集めることを目指しているドライバーの方もいると聞く。たまたまTVに映った車のダッシュボードに、『無事カエル』がずらっと並んでいるのを見かけたこともある」とし、人気のあまり製作が追い付かない状況だったという。

そうしたなか、除雪作業の次の連携として、「かたぐるま」に「無事カエル」の作成を手伝ってもらうことを発案。そこから現在の花壇整備に発展した。

左:「かたぐるま」で作製したのれん
右:お客様の声とNEXCO東日本の社員らが手書きした返事を掲示した「一期一会コーナー」

■地域との連携が社員のやる気にも

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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