東京ど真ん中、丸の内で進む「新しい育児」

コトフィスでの保育風景。子どもを預けている間、併設されたオフィスエリアで仕事をすることができる(写真提供:株式会社ママスクエア)

東京都心の丸の内オフィス街で、子どもを預けながら働く場を提供するサービスが好調だ。三菱地所グループが直営する保育所付きワーキングスペース「コトフィス」は、0~2歳児を抱える親にとって、子どものそばにいる安心と柔軟な働き方の両方のニーズを満たす選択肢。昨年4月に開所し、今年3月には0、1歳児クラスが一時満席になるなど順調に推移している。母親だけでなく父親の利用も多く、働きながら育児を進める新たな形の一つといえそうだ。(オルタナ編集部=堀理雄)

コトフィスは、同グループが運営管理するビルの入居テナントに勤める人を対象に、企業主導型保育施設として丸の内「新国際ビル」1階に設置した「こどもとはたらくオフィス」だ。

「コトフィス~こどもとはたらくオフィス~新国際ビル」全体図。保育スペース、ワーキングスペースのほか、ラウンジ、ロッカー、TELブース、授乳室、調理室などの設備がある

深刻化する都内の待機児童問題を解決する受け皿の提供とともに、災害時などの安心・安全も重要なポイントだ。東日本大震災の後、子どものそばで働くことができない親が不安で職を辞めざるを得なかったという実例があり、そうした課題にどう対応するかという問題意識が取り組みの背景にあるという。

三菱地所プロパティマネジメント テナントサービス推進部サービスソリューション第一ユニット長の須田準人氏は、「企業が人材を得ることが難しい時代、若い働き手は子育て分野に力を入れている会社を選ぶ。職場の近くに利用できる保育所があることは、企業の価値を高めることにつながる」と話す。

■父親の利用も促進

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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