――地方創生に向けたSDGs金融も推進しています。どのような枠組みで進めていきますか。

遠藤:今年から金融面での動きも起こしました。金融機関によるSDGsを考慮した事業者への金融支援を後押しできるような流れをつくります。メガバンクや機関投資家らからなる「地方創生SDGs・ESG金融調査・研究会」を立ち上げて、今年1月から3月まで議論を重ね、提言にまとめました。

今年6月に閣議決定した「まち・ひと・しごと創生基本方針2019」で定めた基本方針に、「SDGsを原動力とした地方創生」に加えて「地方への資金の流れの強化」という一文も組み込みました。

この基本方針は、来年4月から今後5年をかけて実施する総合戦略の礎となります。

地域の事業者にはSDGsを起点にビジネスに取り組むことを推奨し、金融機関にはその事業者を支援する可能性を探ってもらう仕組みです。

これまでは投融資が難しい企業にも可能性を見出すようにして、SDGsで地方創生を加速する流れを強固なものにしていきたいのです。

フレームワークとしては、フェーズ1でSDGsに取り組む地域事業者を「見える化」します。「登録/認定制度」を構築して、SDGsに取り組む地域事業者をスクリーニングします。

フェーズ2では、スクリーニングした事業者に対して、地域金融機関が投融資だけでなく、事業のモニタリングやフォローアップを行い、一緒になって販路を開拓し、成長戦略を描きます。

そして、フェーズ3では、国が、優れた取り組みを行った地域金融機関を表彰したり、機関投資家と地域金融機関の協業を推進したりしていきます。

地域の課題は、全国的に見ると同様の課題が多くあるので、それらをまとめて対処するために、グリーンボンドやソーシャルインパクトボンドなどの金融サービスを立ち上げることも考えています。

長野県では、SDGsを推進する企業として80社県庁のホームページで公開しました。評価指標はポジティブ面もネガティブ面も両方あります。環境、社会、経済の3つの側面からの評価や「働き方」「環境負荷」などの非財務領域もチェックしています。

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