米ユナイテッド航空はこのほど、バイオ燃料をはじめ持続可能な航空燃料の技術開発などに4000万ドル(約43億円)の投資を決めたと発表した。同社は昨年9月、2050年までにCO2の排出量を2005年に比較して50%削減する公約を米国で初めて発表しており、今回の開発投資を通じて、業界でも喫緊の課題となっている航空分野の脱炭素化をさらに進めていく考えだ。(オルタナ編集部=堀理雄)
ユナイテッド航空は、世界5大陸358カ所の空港へ毎日平均約4900便を運航する世界最大規模の航空会社で、日本からは米国本土7都市などへ週110便を超える運航を行っている。
同社は2009年、バイオ燃料のデモ飛行を実施。2016年には米国で初めて、商業規模の定期運航便でバイオ燃料使用を開始している。
現在同社では、米国のロサンゼルス出発便において、持続可能な航空燃料を日常的に使用している。同社広報部によれば、この燃料は農業廃棄物の副産物を元に、米カリフォルニア州パラマウントの施設で精油されており、従来の石油燃料と比較してライフサイクルベースで60%以上のCO2排出量削減が確認されているという。
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