丸紅は11月1日、官民出資ファンドの産業革新機構と共同で、南米チリの水事業大手、アグアス・ヌエヴァ社を買収すると発表した。同社は水ビジネスでチリ第3位の規模を有し、買収総額は約400億円。
アグアス・ヌエヴァ社はスペインのサンタンデール銀行が保有し、チリ国内で4州、48都市に上下水道サービスを提供する。給水人口は120万人で、日本国内では福岡市と同等の規模だ。
丸紅によるチリの水事業の買収は2006年10月のアグアス・デシマ社に続く2度目となり、産業革新機構と折半出資する。チリでは水事業の完全民営化が認められており、丸紅では今回の買収をテコに中南米市場でさらなる拡大を図り、今後3年間で世界の水ビジネスのトップ10に入りたい考えだ。(オルタナ編集部=斉藤円華)2010年11月2日