脱炭素社会の実現に向け、全国の自治体や学校、企業、NPOなど多様な主体による温暖化防止の活動を表彰する「脱炭素チャレンジカップ2020」がこのほど開かれ、NPO法人田舎のヒロインズ(熊本県)が環境大臣賞グランプリに選ばれた。取り組み内容は、「農村地帯でのRE100化(事業使用電力の100%再生可能エネルギーへの転換)を目指す女性農家たちの挑戦」だ。当日は28団体のファイナリストが、脱炭素社会に向けた取り組みを発表した。(オルタナ編集部=堀理雄)
田舎のヒロインズは「日本の田舎をつなぐ」をモットーに1994年発足し、田舎のあり方、農を営む女性の生き方を模索し、提案・提言していくための活動を推進。特に農家の女性の「発信力」アップ、農村の「受信力」アップ、豊かな農村を次世代へつないでいくための「アクション」の3つの活動に力を入れている。
今回表彰された内容は、女性農家たちによる「農家だからこそできる脱炭素への挑戦」。農地の一部を活用して太陽光発電(ソーラーシェアリング)を行い、できた電気の一部で農産物加工を進め、廃棄する農産物を減らすという取り組みだ。
将来的には電気自動車を導入し、車に依存する農村での暮らしのなかからCO2を削減しつつ、農産物の価値や保存性を上げることを目指している。こうした取り組みの普及や啓発のためのセミナーやイベント、出前授業を行っている。