「令和コロナ維新」

■オルタナ本誌61号 「エゴからエコへ 61」から

「なぜ、なぜ、日本はこんな緩い自主規制でコロナウイルス拡散を押さえられたんだ?」

イタリア人ジャーナリストのピオが言う。日本に滞在して30年。官邸での記者会見に度々登場し、そのユーモアと毒のある質問で日本人記者を唸らせる男。破天荒で、命知らずで、チャーミングなイタリア人。彼は安倍総理が緊急事態宣言を出した時、そのあまりの甘さに「総理、その賭けが失敗したら責任はどう取る?」と質問し、総理を苦笑させた。

「ワタシはこの間、総理に謝ったよ。総理、あなたの勝ちですってね。たぶん、コロナはこのまま収束していく。しかし、なぜ日本はこんなに被害が少ないんだ? 謎だ」
湯河原町のカウンター居酒屋で我々はワインを飲んでいた。小さな田舎の店だがカウンターは実に清潔だ。

*この続きは雑誌「オルタナ」61号(第一特集「新型コロナと持続可能性」、6月30日発売)に掲載しています

taguchi_randy

田口 ランディ(作家)

作家 東京生まれ。 近刊は地下鉄サリン事件実行犯で昨年に死刑執行された林泰男との14年間の文通・交流をもとに描いた私小説「逆さに吊るされた男」(河出書房新社)

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..