仏オーガニック大手ビオセボンはなぜ破たんしたか⑤

「ビオセボンをコントロールする意図はない」

フランス国内のナチュラリア店舗

18年12月、イオンが仏ビオセボンの株を19.9%取得したというニュースが入った。19.9という半端な数字には意味がある。株式取得に関わったビオセボンの顧問弁護士パトリック・ジャイス氏は同月、フランスの金融誌「オプション・フィナンス」にこう説明した。

「イオンにはビオセボンをコントロールする意図はない。20%以上になると、上場企業であるイオンの連結決算対象になり、法的責任も大きくなる。それを避けるために当面は19.9%にした」

しかし、19年5月にパリの上院で開催された日本・EU経済連携協定のセミナーで、ビオセボンのティエリー・シュラキ社長は「フランスでのパートナーになりたいとイオンが提案し、当社がそれを受け入れた」と明かした。この発言が真実なら、株式取得を言い出したのはイオンからだ。

11月2日には、会社更生法を申請したビオセボンの買収元が決まる。一度買収レースから降りたナチュラリアは、最終的に提案内容を変更し、再度候補に加わった。フランスで初めて投資した企業が売却されて、イオンはこれからどう動くのだろうか。

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