鯨肉裁判の佐藤氏、GPJ代表に

新事務局長に就任する佐藤氏

国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(GPJ)は佐藤潤一・海洋生態系問題部長(33)を次期事務局長にすることを決めた。12月1日に発表する。佐藤氏は、日本の調査捕鯨船の乗組員による業務上横領を調査中に逆に窃盗の罪で逮捕され、一審で有罪判決を受けた。

今回の事務局長交代は、星川淳・現事務局長の任期満了に伴うもの。佐藤氏らGPJスタッフ二人は2008年4月、日本の調査捕鯨船「日新丸」の乗組員による業務上横領を調査中に、乗組員の一人が自宅に送った鯨肉を配送所から持ち出し、窃盗と建造物侵入の疑いで青森県警に逮捕された。青森地裁は2010年9月、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。佐藤氏らはこれを不服として、仙台高裁に即日控訴した。

佐藤氏は、2001年からGPJのスタッフとして有害物質問題を担当。有害物質を含む塩化ビニールを使ったおもちゃの廃止への規制強化を求めたり、アサヒビールによるリサイクル困難なペットボトル入りビールの発売撤回などを実現したりしてきた。事務局長就任にあたって「アジアの環境保護」「企業のサプライチェーン改善」「内部告発情報の対応」の3つに力を入れていきたいとしている。(オルタナ編集部 吉田広子)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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