「サステナブル」と「グリーン」は何がどう違うのか

編集長コラム

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。

といっても新型コロナの感染状況を考えると、あまり「めでたく」もないという思いは皆さんと同じです。今年はこの感染症をどう克服できるのか、コロナ後の世界をどう描いていけるのかが問われています。

さて、オルタナ最新号63号(12月末発売)では、SX(サステナブル・トランスフォーメーション)を取り上げました。SXという言葉は自分で考えたつもりだったのですが、一足先に、経済産業省が昨年8月、資料に記載し、首相官邸にも伝えられたようです。

私の本意は、サステナビリティ(持続可能性)の実現のためには、個別のイノベーションだけでなく、企業や組織、そして社会全体が変容していくことが重要というものです。

一方、一部の新聞はGX(グリーン・トランスフォーメーション)という言葉を取り上げ始めました。

「サステナブル」と「グリーン」はどう違うのでしょうか。

1987年、国連ブルントラント委員会で「サステナブル」掲げる

そもそも、「サステナブル」という言葉を日本のメディアが初めて報じたのは1987年4月です。東京で開かれた国連ブルントラント委員会による報告書「Our Common Future」(私たち共通の未来)で「サステナブル・ディベロップメント」(持続的な開発、SD)を大きく掲げました(SDGのSDはここから来ているのです)。

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森 摂(オルタナ編集長)

森 摂(オルタナ編集長)

株式会社オルタナ代表取締役社長・「オルタナ」編集長 武蔵野大学大学院環境学研究科客員教授。大阪星光学院高校、東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、日本経済新聞社入社。編集局流通経済部などを経て 1998年-2001年ロサンゼルス支局長。2006年9月、株式会社オルタナを設立、現在に至る。主な著書に『未来に選ばれる会社-CSRから始まるソーシャル・ブランディング』(学芸出版社、2015年)、『ブランドのDNA』(日経ビジネス、片平秀貴・元東京大学教授と共著、2005年)など。環境省「グッドライフアワード」実行委員、環境省「地域循環共生圏づくりプラットフォーム有識者会議」委員、一般社団法人CSR経営者フォーラム代表理事、日本自動車会議「クルマ・社会・パートナーシップ大賞」選考委員ほか。

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キーワード: #サステナビリティ

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