「森に働く馬の姿を」、C.W.ニコル氏が託した思い

アファンの森は、今まで森を守り育てることを主眼に置いて活動を続けてきたが、今後は復活した森をどう活かしていくかを考えている。その一つの取り組みがホースプロジェクトだ。かつての日本の里山では馬が田畑を耕し、山から伐った木を運び出すなど馬が人間のよきパートナーとなっていた。

ニコル氏の「森にもう一度働く馬の姿を取り戻したい」という思いから、2015年に厩舎を整備し、雪丸・茶々丸という2頭の道産子馬を迎え入れ、森の仕事に慣れるようトレーニングを続けている。今回のモニターツアーは、馬搬や馬とのふれあいを体験し、今後、どのような取り組みをしていったらいいかを主催者と参加者が一緒に考えることが目的の一つだった。

体験ツアー初日の午前中はアファンセンターで座学、昼食後にアファンの森を案内していただき、その後、雪丸による丸太の搬出作業と簡易製材機による製材作業を見学した。翌日は、午前中にホースロッジ(厩舎)を訪れ、茶々丸による鞍なしで馬に乗る体験。そして昼食後に信濃町 癒しの森で森林セラピー体験を行い、童話の森ギャラリーで開催されていた「C.W.ニコル追悼展」を見学する盛りだくさんな内容だった。

アファン財団の活動拠点、アファンセンター。(信濃町 アファンの森)

フリーランスのコピーライター。「緑の雇用担い手対策事業」の広報宣伝活動に携わり、広報誌Midori Pressを編集。全国の林業地を巡り、森で働く人を取材するうちに森林や林業に関心を抱き、2009年よりNPO法人 森のライフスタイル研究所の活動に2018年3月まで参画。森づくりツアーやツリークライミング体験会等の企画運営を担当。森林、林業と都会に住む若者の窓口づくりを行ってきた。TCJベーシッククライマー。

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