女性の健康やライフスタイルの悩みを技術で解決する「フェムテック」。2012年からドイツなど欧米で普及が始まり、日本でも関連市場は広がりつつある。ミレニアル世代などと呼ばれる若者たちが、従来の生理用品以外の選択肢に注目している。フェムテック商品を取り扱うfermata(フェルマータ)(東京・品川)は、輸入した商品が女性の社会進出を後押しするだけでなく、パートナーや友人などが異性を理解するきっかけになることを目指す。(松田ゆきの)

フェムテック商品が並ぶフェルマータの店舗「New Stand Tokyo」(東京・港)

生理周期管理アプリから生まれたフェムテック

「フェムテック」という言葉が生まれたきっかけは、デンマーク人のイダ・ティン氏が2012年に開発した生理周期を管理するアプリ「Clue(クルー)」で資金調達を始めたことだ。しかし、投資家の多くは男性なので、「生理」や「経血」などの女性特有の悩みに関する言葉を使うと投資を得にくかった。

当時は〇〇テックといった新しい言葉が生まれた時勢であり、「Female=女性」と「Technology=技術」をかけ合わせた「Femtech(フェムテック)」という言葉を使えば投資家たちの関心を集められると、イダ・ティン氏は考えた。その後、フェムテックという言葉は広まり、すでに世界に点在していた「月経、妊活」「骨盤底筋」「セクシャルウェルネス」「更年期」などに関連するサービスや製品がこの言葉で統合され、大きな市場となった。

フェムテック商品を国内外から調達・販売するフェルマータは、海外版と日本国内版のマーケットマップを独自に作成している。海外版では2020年3月に29カ国の318社を掲載、さらに同年11月版には35カ国484社に広がった。日本国内版でも2020年4月は51製品・サービス、同年11月時点では97製品・サービスへと拡大した。

フェルマータのビジネスデベロップメント・マネージャーを務めるエスコラ茜氏は、「現在はフェムテックという言葉自体の認知度を高めていく段階」と話す。「フェムテックは自分を知ることができるツールです。商品を通して悩みの存在そのものを知ったり、問題提起をしたりできます」

製品の普及で男女の垣根を取り払う

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