エコとは何?エコを感じる時はいつ?

【連載】小林光のエコめがね(2)

「エコロジカル」とは直感的にはどんなことだろうか。単に環境への悪影響が少ない、ということではなく、もっとポジティブな意味があると思う。物事に対処する時、ビジネスを進める時などに、エコかどうかを教えてくれる羅針盤となるような感覚を考察してみた。そのことで、今後のこのコーナーの編集方針を明らかにしたい。

小林光のエコめがね

1993年、今から28年前に、公害対策基本法が廃止され、環境基本法が制定された。公害対策基本法は、文字のとおり、公害という公衆への被害をなくすことを主眼にした法律であった。これに対し、新たに制定された環境基本法が理念に据えたことは、環境の豊かな恵みを子々孫々に伝えていくことである。

勉強にたとえれば、落第点を避けて終わりではなく、誇りをもって進級できる立派な成績を収めることを目指すことになったのである。被害は分かる、しかし、環境の恵みとは何だろうか。

「あるべきものがあるべき場所にある」という感覚

hikaru

小林 光(東大先端科学技術研究センター研究顧問)

1949年、東京生まれ。73年、慶應義塾大学経済学部を卒業し、環境庁入庁。環境管理局長、地球環境局長、事務次官を歴任し、2011年退官。以降、慶應SFCや東大駒場、米国ノースセントラル・カレッジなどで教鞭を執る。社会人として、東大都市工学科修了、工学博士。上場企業の社外取締役やエコ賃貸施主として経営にも携わる

執筆記事一覧
キーワード:

お気に入り登録するにはログインが必要です

ログインすると「マイページ」機能がご利用できます。気になった記事を「お気に入り」登録できます。
Loading..