企業価値向上へ、説得力のあるストーリーの作り方

【連載】サステナビリティ経営戦略(3)

前回コラムで、「企業のサステナビリティ情報開示にとってマテリアリティを軸とする中長期の価値創造ストーリーこそが重要」という趣旨を述べました。今回はこの点についてもう少し踏み込んでみたいと思います。

1月19日、経産省と環境省が「サーキュラー・エコノミーに係るサステナブル・ファイナンス促進のための開示・対話ガイダンス」を公表しました。本ガイダンスは、昨年5月に経産省が策定した「循環経済ビジョン2020」推進施策の1つです。

企業が、サーキュラー・エコノミーに係る取組を中長期的な新市場創出や競争力強化につなげ、企業価値向上を目指すためには、質の高い情報開示及び対話をとおして国内外の投資家や金融機関から適正に評価を受け、投融資を呼び込むことが必要です。

本ガイダンスは、経産省の価値協創ガイダンスやTCFDフレームワーク等を参考にしつつ、そのような質の高い開示及び対話における基本的な枠組みを提示したものであり、以下の6項目で構成されています。

価値観、ビジネスモデル、リスクと機会、戦略、指標と目標、ガバナンス

■マテリアリティを軸とした価値創造ストーリーを

遠藤 直見(オルタナ編集委員/サステナビリティ経営研究家)

遠藤 直見(オルタナ編集委員/サステナビリティ経営研究家)

東北大学理学部数学科卒。NECでソフトウェア開発、品質企画・推進部門を経て、CSR/サステナビリティ推進業務全般を担当。国際社会経済研究所(NECのシンクタンク系グループ企業)の主幹研究員としてサステナビリティ経営の調査・研究に従事。現在はフリーランスのサステナビリティ経営研究家として「日本企業の持続可能な経営のあるべき姿」についての調査・研究に従事。オルタナ編集委員

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