SXとDXの時代、取締役会に求められるスキルとは

【連載】サステナビリティ経営戦略(4)

2月8日付日経新聞のFinancial Times(FT)翻訳記事に次のような文章が掲載されていました。

「気候変動の知見を大幅に欠いた取締役会は早晩、立ち行かなくなるだろう」

同記事によると、米ニューヨーク大学が1月に実施した米大手企業100社の取締役1188人を対象とする調査から以下のことが判明したそうです。

・1188人中、気候変動に関する専門知識を持っていたのは3人(全体の0.2%)。環境関連で何らかの知見を備えた人に枠を広げても6%に留まった。

・ESG関連で大きなリスクを抱える企業には、そうした知識を持つ取締役がいないケースが珍しくない。

折しも、今春我が国では、コーポレートガバナンス・コードの2回目の改訂が予定されています。(同コードは2015年に策定、2018年に1回目の改訂)

同コードの再改訂を見据え、昨年12月金融庁の「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」が公表した意見書では、「取締役会の機能発揮」として次のような趣旨を含む提言がされています。

■中長期の価値向上においてSX及びDXは車の両輪

遠藤 直見(オルタナ編集委員/サステナビリティ経営研究家)

遠藤 直見(オルタナ編集委員/サステナビリティ経営研究家)

東北大学理学部数学科卒。NECでソフトウェア開発、品質企画・推進部門を経て、CSR/サステナビリティ推進業務全般を担当。国際社会経済研究所(NECのシンクタンク系グループ企業)の主幹研究員としてサステナビリティ経営の調査・研究に従事。現在はフリーランスのサステナビリティ経営研究家として「日本企業の持続可能な経営のあるべき姿」についての調査・研究に従事。オルタナ編集委員

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