11月19日は国連が定めた「世界トイレの日」だ。現在でも世界では約17億人が衛生的なトイレを使えていない。LIXILはユニセフと協働で、衛生環境が十分でない地域に安価で簡単に設置できる簡易トイレ「SATO」の普及を進めている。同社は同日、2018年の活動開始から、これまでにケニアなど10カ国で290万人の衛生環境の改善に貢献したと発表した。(オルタナ副編集長=山口勉)

「SATO」は簡易に施工でき、衛生環境の改善につながる

世界ではまだ人口の26%、およそ5人に1人が衛生的なトイレのない生活をしており、その数は17億人にものぼる。

LIXILとユニセフは、SDGs(持続可能な開発目標)の目標6「安全な水とトイレを世界中に」の実現を目指して、パートナーシップ「Make A Splash!」を締結し、2018年から活動を展開している。

LIXILは、同パートナーシップの一環として、上下水道の整備が十分でない地域や家庭向けに、手頃な価格で設置できるトイレ「SATO」を提供している。また水道がない場所でも使用できる手洗いステーション「SATO Tap」による手洗いの普及にも努める。

水道がなくても使用できる「SATO Tap」

これまでにケニア、エチオピア、タンザニアなどアフリカの10カ国で、290万人の衛生環境改善に貢献してきた。

こうしたトイレなど衛生環境の改善は、感染症の予防など直接の効果だけに止まらない。例えば、タンザニアのある地域では小学校2000校を対象に、4万9000人の衛生環境を改善した。これにより、生徒の出席率は以前より15―20%増え、現在では平均95%まで改善されたという。

またケニアでは、無料で実施している施工研修を通じて職人になった女性が、地域で150台のSATOを販売し、300台のトイレを設置した。こうした地域の人たちの生活や経済への貢献もその効果と言える。

今回同社は、パートナーシップを2022年からインド、インドネシア、ナイジェリアの3カ国にも拡大することを発表した。

世界で最も人口の大きい3カ国(人口の合計はおよそ18億2000万人)にも活動を広げることは、LIXILとユニセフにとっても大きな可能性を秘めている。