昨年10月に名古屋市で開かれた生物多様性条約第10回締約国会議とカルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP10/MOP5)で活動した市民団体が、後継組織を立ち上げる動きを相次いで見せている。
MOP5市民ネット(食と農から生物多様性を考える市民ネットワーク)は6月11日、後継組織「食農市民ネット(仮称)」の設立総会を名古屋市内で開く。ドキュメント映画「パーシー・シュマイザー モンサントと戦う」の記念上映やパネルトーク「食と農の危機 -放射能と遺伝子組み換え」などのイベントを開き、遺伝子組み換え食品などについて引き続き啓発活動を行っていく方針だ。
COP10の市民活動で中心的な役割を果たしたCBD市民ネットからは、5月28日に「広報・教育・普及啓発(CEPA)」を進める「一般社団法人CEPAジャパン」が誕生。翌29日には「国連生物多様性の10年市民ネットワーク」が名古屋市で発足した。
COP10/MOP5では「愛知ターゲット」「名古屋議定書」「名古屋・クアラルンプール補足議定書」など多くの成果が生み出されており、後継組織はその着実な実行のために市民の意見を集約する。(関口威人)