佐々木常夫氏インタビュー「若者よ、不景気だって幸せになれる!」

■出世したくない?それでいいじゃないか

出世したいと思わない、給料もそこそこでいいと言う若者も多くいます。世間では安定志向と揶揄されることも少なくないですが。

それはそれで構わない。僕が就職した高度経済成長期の頃は、いくつで課長になって、いくらの給料がもらえるかだいたい目安があった。だけど、今はいつ仕事を失うか分からない。それは大きな会社であっても。将来が想像できない、そんな状況で出世したいと思わないのは当たり前。だからそのことは悲観していない。自分の人生を決めるのは自分。誰も文句なんか言わない。本人が満足する人生を歩めばいい。

■経済の良し悪しなんか気にするな

それにしてもリーマン・ショック以降なかなか景気がもどらず、その上に3月の大震災。明るい未来が描きづらい人も多いと思いますが、どのようにお考えですか?

幸せというのは定規のような目盛りで図れるものではない。給料が高いとか、出世したといったことは幸せの基準にはなりえない。還暦を越え、回りの人間を見ていると、経済的に豊かでなくても幸福感に満ち足りている人はたくさんいる。

最近、日本のGDPが中国に抜かれ世界第3位になったことがマスコミで頻繁に取り上げられていたが心配することは何もない。中国のような急な経済成長は格差が広げるだけ。返り咲く必要もない。また、脱原発の話も同様。原発がないと経済が戻らないというが、電気など無くても十分に生活できる。それで十分幸せじゃないか。

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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