ソニーは12日、電気自動車(EV)のバッテリーなどに使われるリチウムイオン蓄電池の生産事業に2010年代半ばに参入する方針を明らかにした。同社がこれまで行ってきた家電向け蓄電池の技術を活かして、大幅な需要拡大が見込めるEV向きでのシェア拡大を目指す。国内外の複数のEVを生産する自動車メーカーと交渉している。
同社は蓄電池事業の拡充を予定しており、子会社ソニーエナジー・デバイス(福島県郡山市)で生産を予定する。
トヨタ自動車、三菱自動車など、世界各国の自動車メーカーはこの1年相次いで、EVの新車を投入している。ただしそこで用いられる蓄電池のコスト低下が課題になっている。開発中の電気自動車向けリチウムイオン電池は充電を繰り返しても劣化しにくく、長寿命なのが特色という。
ほかにハイブリッド車、家庭でも充電できるプラグインハイブリッド車への展開も想定している。(オルタナ編集部=石井孝明)