名古屋市で10月に開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に向けコロンビアのカリ市で開催された作業部会は3月28日、「遺伝資源から生じる利益の公正な配分」(ABS)への国際枠組みについて、議定書草案を条件付きで合意した。
同部会では、生物多様性のもたらす資源について、その対象を利用して作られた派生商品にまで拡大しようという発展途上国と、その範囲を限定しようとする先進国が対立していた。22日から開かれた部会で条約事務局が草案を提示したが、議論はまとまらず「草案は共同議長が議定書の要素を詳しく書いたものにすぎない」との注釈が添付された上で、草案をCOP10の本会議に送付することとした。本会議までの交渉で、対立の解消を図る。