梱包のまま食品の放射能が測定可能

富士電機は8月1日、梱包された食品の放射線量を連続的に測定でき、全数検査を可能とする「食品放射能測定システム」の受注を8月下旬から受け付け、9月初旬から出荷すると発表した。価格は1台430万円(税別)から。主に食品流通分野に向けて、今年度内に500台の販売をめざす。

【画像】梱包したまま食品の放射線量を測定できるシステム(富士電機ニュースリリースから引用)

同システムは高感度ガンマ線検出器を採用し、食品の放射線量をダンボールなどの梱包状態のまま測定。全数検査の場合、1個につき12秒で測定が完了するため、ベルトコンベアに測定物を乗せて連続的に検査することが可能という。

同システムの全数検査時の放射性セシウムの検出限界は肉1キログラムにつき約140ベクレルで、東電原発事故以降国が定めた暫定基準値である同500ベクレルを十分に下回る。現在、食品に含まれる放射性物質の検出には検査する食品を細かく砕く前作業が必要な上、測定にも1試料につき30分程度かかるため、膨大な検査対象に対して抜き取り検査を余儀なくされている。(オルタナ編集部=斉藤円華)2011年8月1日

富士電機 ニュースリリース

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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