「安全な福島野菜です」、国立ファームが販売

サラダバーで福島野菜に手を伸ばす女性客

「今、話題の福島県産!」-農業改革を目指す国立ファーム(東京都、高橋がなり社長)は福島県産の野菜販売を12日から始め、自社運営する都内のレストランを訪れた人たちは採れたて野菜を美味しそうに食べた。

販売を始めたのは、郡山市の取引農家からとれたナス、枝豆、とうもろこしの3種類。収穫野菜が安全であることを証明するために、野菜をつくば分析センターに持ち込み、放射能測定を行った。γ線スペクトロメーターを用いた検査の結果、ヨウ素、セシウム134、セシウム137のいずれも検出されず、安全が証明されたとして、震災後初めて福島産野菜の販売に踏み切った。

放射能分析表と野菜を手にする同社社員

直営レストラン「農家の台所」6店舗中、4店舗で販売を開始。糖度19.5 度という甘いとうもろこしがサラダバーの食材として生で提供されたほか、店舗内にある野菜売り場では、野菜の横に放射能検査の結果が掲示され安全をアピールした。

銀座2丁目にある銀座店に昼食を食べに訪れた江連環さん(20)は、とうもろこしに手を伸ばしながら「情報に踊らされたくないので、普段から産地を気にせず食べている。みな、放射能で汚染されているのか分からないから心配。こうした成分分析をした野菜をもっと売るべき」と、福島県野菜の販売を支持する。

高橋がなり社長は「現在、福島産はなかなか手に入らない。『いま旬の野菜』として売り出したい」と話している。(形山 昌由)

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オルタナ編集部

サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」は2007年創刊。重点取材分野は、環境/CSR/サステナビリティ自然エネルギー/第一次産業/ソーシャルイノベーション/エシカル消費などです。サステナ経営検定やサステナビリティ部員塾も主宰しています。

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